【URL】
https://dot.asahi.com/articles/-/273612?page=1
【要約】
1 2026年度税制改正大綱で、課税所得1億円以上の高額所得者について、住民税の特例控除額に193万円の上限が新設され、所得税控除等と合わせた控除総額は最大438万円に制限される。
2 この措置は、所得が高いほど高額な返礼品を得られる「金持ち優遇」への批判を踏まえ、累進課税とのバランスを考慮して初めて控除額に直接上限を設けた点が特徴とされる。
3 返礼品の高級化が不公平感の背景にあり、純金製品や別荘取得支援、数億円規模の工芸品など、資産価値を持つ高額返礼品が富裕層に人気となっている。
4 返礼品は税務上「一時所得」とされ、年間50万円までは非課税であることから、控除上限と返礼品価値の関係も線引きの議論に影響している。
5 専門家は、課税所得1億円を基準とした今回の上限設定は、地方自治体への影響を考慮した政治的判断の側面があり、制度の歪みや不公平感を根本的に解消する最適解とは言い切れないと指摘している。
【コメント】
今回の上限設定は、「金持ち優遇」という世論の批判に対する象徴的な対応としては分かりやすい一方で、制度の歪みの本質に十分に切り込めているとは言い難い設計です。問題の根源は、返礼品が事実上の「資産的リターン」として機能する水準まで過熱し、所得税の累進構造と結び付いて富裕層に極めて有利な仕組みを生んでいる点にあります。本来、寄附としての性格を重視するのであれば、返礼品の価値や性質と税制上の扱いを正面から整理すべきであり、単に高所得者の控除額だけを抑える方法では、地方創生のための寄附と富裕層向けの疑似投資商品の混在という構造は残り続けます。自治体側も、高額返礼品による短期的な寄附獲得競争ではなく、地域の実体経済や産業振興にどう結び付くかを基準に返礼品を設計・管理する責任が、これまで以上に問われる局面に入ったと言えます。
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