レポート

2022.08.08

『分析レポート』令和3年度ふるさと納税寄付額を 「村」別に分析しました。

〜令和4年度ふるさと納税に関する現況調査の結果(総務省発表)を独⾃に分析〜
都道府県を除いた市町村と特別区の数は1741です。区の数は23、市の数は792、町の数は743、村の数は183となります。※北⽅領⼟の6村を含めると1,747となります。今回は令和3年度ふるさと納税寄付額を村別で分析してみました。
結果、1位が⾼知県芸⻄村、2位が北海道中札内村、3位が群⾺県昭和村となりました。また、市町村別の1⾃治体平均寄付額では、村が111,618(千円)、町が309,337(千円)、市が713,862(千円)と順に多額になっており、⼈⼝規模や産業規模とふるさと納税額は⽐例する傾向にあります。

分析の背景

市町村という⾃治体の区分において寄付額がどのような状況になっているのかを把握するために、まず⼈⼝規模が最も⼩さい「村」から分析をいたしました。ふるさと納税寄付額は返礼品により⼤きく変化しますので、⼈⼝が多いことや⽣産量が⼤きいこととも⽐例すると考えています。「村」「町」「市」と3回にわたって分析をして⾏きます。

「令和3年度ふるさと納税寄付額を「村」別に分析」の主な結果

■1位から10位
1位は⼈⼝約3,700名の⾼知県芸⻄村です。「⼩さくても元気で輝くむら」のキャッチフレーズ通り、ふるさと納税では⼤きな成果を得ています。⾼知県の共通返礼品制度を早くから活⽤し、カツオのたたきは価格競争⼒と共に⼝コミの評価も⾼くなっています。また、現地の中間事業者と連携し、ポータルサイトのページやサムネイルのデザイン⼒も⼤変優れています。歳⼊額が60億円の30%ほどがふるさと納税の寄付額になっています。2位の中札内村までが10億円を超えています。「花と緑とアートの村」がキャッチフレーズであり、⽇本で最も美しい村連合にも参画しています。返礼品数は100以内と少ないのですが、豚⾁が⼈気になっています。また、クラウドファンディングにも積極的です。

自治体ごと寄附受入額(村の部)1

■11位から20位
14位の⻑野県根⽻村は寄付単価が約6,000円と戦略的です。6万件と寄付者とのつながりのきっかけを狙っているかもしれませんし、発送業務の雇⽤が⽣まれているかもしれません。「いまだかつてない森/Never Forest」のキャッチコピーらしい、返礼品が並んでいます。同じ⻑野県の⼩⾕村は15位でした。⼩⾕村では寄付単価が⾼めです。アウトドアメーカーの⼩⾕村オリジナルブランドが⼈気のためです。村の豊富な⾃然を⽣かし、関連企業との連携が積極的に⾏われています。

自治体ごと寄附受入額(村の部)2

■21位から30位
21位の宮崎県椎葉村はその清流で育てられたチョウザメのキャビアを返礼品としており、⽇本産では希少価値があります。寄附の使い道も具体的で共感ができる⽂章でまとめられています。30位の岐⾩県⽩川村のサムネイルには世界遺産ひだ⽩川郷で統⼀されており、ブランディングを意識しています。

自治体ごと寄附受入額(村の部)3

今回の分析を通じて

⼈的な資源が少ないはずであろう「村」ふるさと納税において、その⾃然の豊かさからの農⽔産品だけではなく、⼩さか組織だからこそ柔軟に外部企業との連携や地元地域商社への委託などでサービスを強化し、寄付額や寄付者との関係性を強化していました。ふるさと納税という制度があるからこそ、上記の関係が強固なものになっています。ぜひ、ふるさと納税の制度を活⽤し、村の⽅々に挑戦いただければ幸いです。

社名:株式会社ふるさと納税総合研究所
本社所在地:⼤阪府⼤阪市
代表取締役:⻄⽥ 匡志(中⼩企業診断⼠、総合旅⾏業務取扱管理者)
事業内容: ふるさと納税市場における調査、研究、コンサルティング、ソリューション提供等
HP:https://fstx-ri.co.jp/


株式会社ふるさと納税総合研究所のプレスリリース⼀覧
https://prtimes.jp/main/html/searchrlp/company_id/104918

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